商品マスタ管理におすすめのシステム&ツールは?

2024年11月27日

2024年10月21日

商品マスタ

ビズリポ編集部

商品マスタを適切に管理するには膨大な時間と労力がかかるものです。

  • マスタの作成や更新に膨大な時間がとられている
  • データやリソースを揃えられずビジネスチャンスを逃している
  • 仕入れや販促に関する判断ミスが起きている

このような問題に頭を悩ませている人は多いのではないでしょうか。

本稿では、そんな商品マスタの管理をスムーズにするのに役立つシステムやツールについて解説していきます。

商品マスタ管理を取り巻く課題とは?

私たちネットレックスでは、「商品マスタ」をよりスマートで拡張性のあるデータベースとして活用できるようにすべく、プロダクト開発に取り組んでいます。

まずは、私たちが実際によくいただくご相談の中から、商品マスタを取り巻く課題としてよく挙がるものを紹介します。

①複数システム間でデータの整合性がとれていない

業務ごとに使用するシステムや管理ツールが異なっているため、マスタ情報がバラバラに登録されており、システム間でデータの整合性がない状況に陥っているケース。

②マスタ登録・更新作業に工数がかかりすぎている

マスタへの登録作業や更新作業に多くの工数がかかるため、担当者の業務が圧迫されていたり、人為的ミスによりマスタとして本来あるべき機能を果たせなくなっていたりするケース。

③マスタ登録のワークフローが確立できていない・複雑すぎる

マスターデータを登録・更新する際のルールやプロセスが統一されておらず、メンテナンスに余計な工数がかかっているケース。また、整備したワークフローが複雑すぎて運用に支障をきたしているケース。

商品マスタ管理のDXが進まない理由は?

いかがでしょうか。みなさんも感じたことがあるのではないでしょうか?

実は、このような課題を解決してくれそうなツールやシステムは数多く存在しています。

ですが、そうしたプロダクトは、いずれも「商品マスタ管理」に特化したソリューションとして開発されたものではなく、より広範囲の課題にアプローチするプロダクトとして提供されています。

そこで次章では、それらのプロダクトを分類・整理した上で、具体的にどのようなツールやシステムがあり、みなさんにとってどれが最適なものなのか理解していただけるように解説していきます。

【関連記事】商品マスタとは?作成方法・管理手順・設定方法など基礎解説

商品マスタ管理を楽にしてくれるシステム&ツール5選

商品マスタ管理を適正化するのに使えるプロダクトは、大まかに次の5つに分類することができます。

  1. 受注管理システム(OMS)
  2. 在庫管理システム
  3. 商品情報管理システム(PIMシステム)
  4. データ変換ツール(ETLツール)
  5. マスターデータ管理システム(MDMシステム)

いずれも異なるニーズや課題に対応しており、それぞれ独自の強みと弱みがあります。以下、詳しく解説していきましょう。

1. 受注管理システム(OMS)

商品マスタ管理を楽にしてくれるシステム

受注管理システムとは、複数のECモールやカートシステムの受注対応を一括で管理できるシステムのことです。OMS(Order Management System)とも呼ばれます。

たとえば、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3チャネルで商品を販売する場合、通常はプラットフォームごとに商品登録や受注対応が必要になります。出品作業時に必要となる商品データも、「Amazon用」「楽天市場用」「Yahoo!ショッピング用」とそれぞれ作成せねばならず、商品マスタの管理やメンテナンスは煩雑になりやすいです。

受注管理システムを使えば、システムに商品情報を登録するだけで、連携している各プラットフォームに商品情報を配信することができるため、個別に出品作業を行う手間を省くことができます。

商品情報に変更があった場合も、システムの商品データを変更すれば済むため、価格変更などの対応も楽になります。

受注管理システムで商品マスタを管理するのに向いている事業者は?

以下2つの条件にあてはまる事業者には有力な選択肢になるでしょう。

  • 販売チャネルがAmazonや楽天市場などの大手モールのみ
  • 自社商品マスタは運用できているものの、各プラットフォームへの出品作業に苦労している

受注管理システムで商品マスタを管理する際の注意点は?

受注管理システムの商品マスタ機能を使う場合は、次の3点に注意が必要です。

①システムを入れても商品マスタの作成・登録作業自体は楽にならない

受注管理システムを導入しても、はじめに商品情報をシステムに登録する作業は依然として必要になります。出品作業は効率化しますが、元データとなる商品マスタの作成作業やマスタへの登録作業自体が楽になる訳ではありません。よって、そもそも商品マスタの整備やマスタ登録に課題を抱えている事業者のニーズには合わないことが多いです。

②出品連携は一部のプラットフォームしか対応していない

連携未対応のプラットフォームには商品情報を自動配信することができません。よって、展開したい販売チャネルが連携未対応の場合は、引き続き手元作業で商品登録データを用意する必要があります。

③商品説明、商品画像などのデータ形式が一部制約される

連携対応済みのプラットフォームであっても、配信できるデータの形式に一定の制約が課されているケースがあります。たとえば、商品説明欄で改行が適用されない、商品画像に一定サイズ以下のものしか登録できない、といった具合です。

商品マスタ管理に使えるおすすめ受注管理システム

商品マスタとしての機能を備えた受注管理システムとして、次の2つの製品があります。

  1. ネクストエンジン
  2. CROSS MALL

いずれも注文を一括管理することを主眼に置いた製品であるため、商品情報を連携できるプラットフォームは限られています(下記リンクから対応プラットフォームを確認できます)。

ネクストエンジンの対応プラットフォーム一覧
CROSS MALLの対応プラットフォーム一覧

2. 在庫管理システム

商品マスタ管理を楽にしてくれるシステム

在庫管理システムとは、商品の在庫数量や入出庫を管理するための製品です。ほとんどの製品がマスタ管理機能を搭載しているため、システム上で商品マスタを作成・管理することができます。

在庫管理システムで商品マスタを管理するのに向いている事業者は?

在庫管理システムで商品マスタを管理する利点は、在庫情報との連携がしやすいことです。マスターデータをAPIで連携させたり、インポート・エクスポートしたり、データの変換・加工作業などしたりすることなく、マスタ上の商品情報と在庫数量をシームレスに統合して管理することができます。

従って、在庫情報を起点に商品管理する体制を取っている事業者には、最有力の選択肢となるでしょう。

在庫管理システムで商品マスタを管理する際の注意点は?

在庫管理システムの商品マスタ機能を使う場合は、次の2点に注意が必要です。

①システムを入れても商品マスタの作成・登録作業自体は楽にならない

受注管理システムと同様、在庫管理システムでも、商品マスタへの登録作業自体は引き続き必要になります。よって、そもそも商品マスタの整備やマスタ登録作業自体に課題を抱えている事業者にはマッチしないケースが多いです。

②各販売プラットフォームへの出品(商品登録)連携機能が弱い

在庫管理システムは、あくまで在庫数量を適正に管理することに主眼を置いているツールです。従って、商品情報を外部プラットフォームに提供する機能はあまり充実していないものが多数です。製品によっては、外部プラットフォームとの連携に力を入れているものもありますが、連携できるデータは注文情報や在庫数量が中心です。

3. 商品情報管理システム(PIMシステム)

商品マスタ管理を楽にしてくれるシステム

商品情報管理システムとは、商品マスタで一般的に管理する商品情報に加えて、販促用の画像素材やパンフレット、取扱説明書、設計図面、カタログ、ブランドロゴなどのリソースも紐づけて管理するシステムです。PIM(Product Information Management)システムとも呼ばれます。

PIMシステムで商品マスタを管理するのに向いている事業者は?

PIMシステムを使うメリットは、部門間でのデータの分断を防ぐことができる点です。従って、企画開発から生産・マーケティング・販売・カスタマーサポートに至るまで垂直統合型で事業展開している事業者に最適です。

また、ナショナルブランドを展開している大手メーカーや、企画・生産・販売を自社で行う製造小売業、多国籍でブランド展開を行う事業者などとも相性が良いです。

チーム間・部門間での商品情報の連携・共有に課題を抱えている事業者には有力な選択肢となるでしょう。

PIMシステムで商品マスタを管理する際の注意点は?

PIMシステムは、商品マスタにもともと備わっている機能を拡張し、さまざまなアセットやリソースを統合して管理できるようにする、という位置付けのプロダクトです。従って、効果的に活用するには、まず商品マスタが適切に整備・運用されていることが前提となります。

そのため、商品マスタを整備して適切に管理することに課題を抱えている場合には、PIMシステムの有用性を十分に活かすことができない可能性があります。

また、エンタープライズ向け製品が中心になるため、導入期間・コスト等が膨らみやすく、気軽に試すのが難しい傾向があります。

4. データ変換ツール(ETLツール)

商品マスタ管理を楽にしてくれるツール

ETLツールとは、あらかじめ定義しておいたルールに基づいて、データを自動で変換し出力してくれるツールのことです。

ETLツールを使えば、たとえば次のような使い方ができるようになります。

  • 自社商品マスターデータをAmazon商品登録用データに変換する
  • 自社商品マスターデータを在庫管理システム用の商品データに変換する
  • 在庫管理システムの商品データを卸先小売店への納入商品リストデータに変換する

商品マスタ管理にETLツールを活用しやすい事業者は?

ETLツールを使う場合、既にある商品マスターデータを外部のシステムやプラットフォームで活用できるようにする、という方向だけでなく、外部から持ってきたデータをマスタ登録用データに変換する、といった方向でも活用することができます。

マスタへの登録作業を効率化することができるため、商品マスタへの登録作業に課題を抱えている事業者にはマッチしやすいでしょう。

ETLツールで商品マスタを管理する際の注意点は?

ほとんどのツールがノーコードで変換ルールを定義できることを謳っているものの、実際にはある程度データベースやプログラミングの知識があるエンジニアでなければ使いこなせないケースが多いです。

また、数十パターン以上の変換ルールを使い分けなければならない場合、作業フローが煩雑になりすぎて実運用に耐えられなくなるケースも少なくありません。「仕入先が数十社以上ある」「商品点数が数百点以上ある」といった事業者の場合は要注意です。

5. マスターデータ管理システム(MDMシステム)

商品マスタ管理を楽にしてくれるシステム

マスターデータ管理システムとは、一つのシステム上でさまざまなマスタを作成し一元的に管理できるシステムのことです。MDM(Master Data Management)システムとも呼ばれます。

マスターデータ管理システムで商品マスタを管理するのに向いている事業者は?

現在、社内運用しているERPや基幹システムがあり、そのシステムにマスターデータ管理機能を追加できる場合には、有力な選択肢になります。

また、商品マスタの他に、顧客マスタ、仕入先マスタなど複数のマスタを用意しており、それらをRDBとして運用したい事業者にも最適でしょう。

マスターデータ管理システムで商品マスタを管理する際の注意点は?

マスターデータ管理システムで商品マスタを管理する場合、運用開始までにかなりの時間とコストを要する可能性があります。

マスターデータ管理システムの多くは、ERPや基幹システムのいちアプリケーションとして提供されています。従って、現時点でERP・基幹システムを導入していない事業者の場合、これらを導入するところから検討しなければなりません。数百〜数千万円規模の予算と数か月単位の導入期間、業務オペレーションの再設計も必要になるでしょう。

検討事項が多岐にわたるので、時間・コストに余裕を持って進める必要があります。

商品マスタ管理のお悩み、解決します。

私たちネットレックスでは、強力なデータ変換機能を備えたマスタ管理専用ツール「ビズリポ」を開発・提供しています。

ビズリポでは、多種多様なデータを自動変換し、システム上のマスターデータベースに保持。同時に、多種多様な形式・接続方法で外部に配信することができます。

変換ルールは、あらかじめ対応済みのシステム・プラットフォーム向けだけでなく、独自に定義することもできるので、どのようなデータ/システムとも連携させることが可能です。

月々6万円から利用できるので、ETLツールやエンタープライズ向けのマスタ管理システムより、ずっと手軽にお試しいただけます。

下記からお問い合わせいただければ、お客様のユースケースに合った使い方ができるかどうか、実際に操作画面をお見せしながらご説明させていただきます!

少しでも気になった方、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた⼈

ビズリポ編集部

ビズリポの開発およびカスタマーサクセスのメンバーが書いています。

 

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